SLEEPING GHOST
このユニットは、NN創立時からの構想していたアーティスト高橋信雅の絵の素材、仕掛け、および考えを実現させるプロダクトチーム。 「存在したら面白い、だけど、予算や制作方法などで、現実的には実現化しにくい商品を、思い切って作ってしまうこと」をコンセプトに持つ。
商品制作で現在、現実化されていない面白いものをつくろうと考えたとき、一番の問題となるのがコストである。
理由は、商品が存在していないということは、生産ラインが存在しないということで、生産ラインからの構築を余儀なくされるからである。
その場合、小ロットの商品はコストという壁にはじき返され存在することができないのである。
だが、逆にそのラインを強引に切り開けば、独創的な面白い商品を作ることが可能になる。
赤字になっては商品とは言えない。
赤字にならないぎりぎり利益の出る商品を拾いだし制作していけば、独創的な面白い商品ラインになるのではないか。
現実的には実現化しにくい商品「眠れるゴースト」達を集める作業である。
アーティストとしては、他の人が制作しない独創的な作品をつくれるということは、価値である。
その考え方を商品展開にも応用してはどうかと、かねてから構想していた。
国立新美術館ミュージアムショップSFTでの展開を機に念願の始動開始。
高橋家のディレクター光穂を中心とした家内工業で、デザイナー葉月を加え、既存のアイデアに捕らわれず、インパクト重視の商品展開を目指す。
トレードマークに使用している「オバケ」は、アーティスト高橋信雅が2002年CUTE seriesの発表以来、サインを描く際、高橋自身の姿として描いているもの。 日本における「絵」の存在は、見る努力をしなければあまり見ることができない。 引きこもりの絵描きだった高橋自身も同様。 社会からは薄く透けていた。 「オバケ」同様、見ようとした人にしか見えない存在。 高橋は「光穂」という社会との媒体を得て以降、「見つけてもらえるオバケ」を行うことができている。 「オバケ」を描く際には「見えてくれて、見つけてくれてありがとう、これからも見つけてください」という意味が込められている。
ユニット名「スリーピングゴースト」には、現実的には実現化しにくい商品「眠れるゴースト」達 と、「高橋(オバケ)が予算や制作方法に対して目をつぶって作ってしまう」という2つの意味を掛けている。
メンバー
高橋信雅(アーティスト/ディレクター)
光穂(ディレクター)
穏(モデル)
葉月(デザイナー)
立ち上げ
2009年3月